インフルエンザワクチン副作用

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インフルエンザワクチンの副作用 って?副作用はあるの?

公開日
更新日

 
執筆:當眞 陽子(看護師)
監修:株式会社とらうべ
 
 
インフルエンザワクチンを打つことで予防になることは、ほとんどの方がご存知だと思います。
 
しかし、無毒化しているとはいえ、病原体を体に入れるということは、やはり少なからず副作用(副反応)が出るのではないの?と不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
そこで今回は、「インフルエンザワクチンの副作用」についてお話ししていこうと思います。なお、予防接種により生じる一時的な生体反応は、厳密にいうと「副反応」が正しい表記になりますが、わかりやすく説明するため、本記事では、副作用(副反応)という表記を致します。
 
 

そもそも、インフルエンザワクチンに副作用(副反応)はあるの?

 
インフルエンザワクチンの接種は、インフルエンザの予防をするためのワクチンで、治療ではないため、原則、健康保険適応外です。全額自己負担のため、医療機関によって異なりますが、1人3000円前後のワクチン代を支払う必要があります。ただし、65歳以上の方など、予防接種法による定期接種の対象者などは、市町村ごとに接種費用が助成されるところもあります。

 

「高いお金を払って接種するわけだから、副作用(副反応)があるならしなくてもいいや」と考え直す方もいらっしゃるかもしれません。
そして、本当にインフルエンザワクチンを打つことで副作用(副反応)があるの?と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
 
どの予防接種の後にも、免疫をつけるため以外の、望ましくない症状がでる場合がありますが、これを副作用(副反応)とよんでいます。
ただし、この副作用(副反応)はワクチンを打った人全員に必ず出るというわけではなく、その症状のほとんどが一時的なものであり、また、個人差もあります。とはいえ、本当にかかった際のリスクに比べれば軽いものです。
また、インフルエンザワクチンの副作用(副反応)の種類はいくつかあり、軽症なものから重い副作用(副反応)のものまで報告があります。しかし、重度のものはきわめてまれといわれています。
 
 

局所症状

まず局所症状ですが、これは注射した場所にだけ症状が現れます。
注射した場所が、赤くなったり、腫れたり、熱を持ったり、痛みを感じたり、硬くなったりする場合があります。このような症状は、注射を打った後、2日程度で消失します。
 
 

全身に出現する症状

この全身に出現する症状は、注射を打った部位以外に起こる症状です。
症状としては、熱が出たり、寒気を感じたり、頭が痛くなったり、嘔吐したり、下痢したり、体のだるさを感じるといった内容です。これも通常は2~3日程度で軽快します。
 
 

もっと詳しく!副作用(副反応)の詳細

  
インフルエンザワクチンを打つと、副作用(副反応)が出る場合があることはわかりました。
ここからは、さらにもっと細かくインフルエンザの副作用(副反応)の症状や、対処法についてお話ししていこうと思います。
 
先ほども言いましたように、インフルエンザワクチンを打ったあとの副作用(副反応)は、熱が出たり、寒気を感じたり、頭が痛くなったり、嘔吐したり、下痢したり、体のだるさを感じるといった症状です。これらの症状は比較的軽症ですので、通常2〜3日も経てば軽快します。
 
ですが、まれではありますが、以下のような重い副反応の報告があるといわれます。
アナフィラキシーショックや急性散在性脳脊髄炎、ギランバレー症候群、肝機能障害、血小板減少性紫班病など。
 
とはいっても、病名だけだとどんな病気なのかピンとこないという方が多いと思います。
具体的にはどういった病気なのか、詳しくお話ししていこうと思います。
 
 

アナフィラキシーショック

アナフィラキシーショックはアレルギー反応です。
インフルエンザワクチン以外にもあり得るのですが、体が拒絶反応を起こしてしまうことで、息がしにくくなったり、血圧が下がったり、蕁麻疹症状が出たりします。ワクチンを接種後比較的すぐに起こることが多いので、注射後少なくとも30分間は、出来るだけ接種した医療機関内で注意して観察しておくことが必要です。

 
 

急性散在性脳脊髄炎

脊髄を中心とする中枢神経に炎症が起こることで、呼吸困難や意識障害、運動障害などの全身症状をきたします。
 
 

ギランバレー症候群

末梢神経が障害され、手足に力がうまく入らなくなって、数日のうちに動かせなくなるなどの症状が出る病気です。

 
 

肝機能障害

病名通り肝臓の機能が低下する病気です。これを放っておくと、肝炎や肝硬変、場合によっては肝臓癌になる可能性があります。
 
 

血小板減少性紫班病

血液中にある血小板が減り出血しやすくなる病気です。
採血や怪我などをした際に血が止まりにくく、また少し打っただけで内出血してしまいます。
 
 

副作用(副反応)かしら…?と思ったら

 
インフルエンザワクチンの副作用(副反応)の多くは、24時間以内にあらわれるといいます。副作用(副反応)が出た際の対処法は、自己判断せず、万が一異常が出たらすぐに医療機関を受診して医師に診察してもらうことです。自己判断で様子を見ていると場合によっては重症化してしまうことがあります。まずは診察してもらってください。

注射した部位の赤みや疼痛、腫れなどであれば、基本的には自宅で冷やすなどして様子をみましょう。ただ、腕全体(肘を越えて手先の方まで、あるいは肩を超えて体幹までおよぶなど)が腫れるなど症状が広範囲におよんだり、痛みが強い、また1週間ほど経過しても軽快しないなど、症状が強い場合は、すみやかに予防接種をおこなった医師を受診しましょう。
 

 
また、急な副作用(副反応)が起こる可能性があるので、予防接種を受けたあと、30分ほどは、接種を受けた医療機関内で安静にして経過をみるか、少なくとも医師とすぐ連絡がとれるようにしておきましょう。
 
 

「 インフルエンザワクチンの副作用(副反応) 」まとめ

 
インフルエンザはワクチンを打つことで、予防することができますが、その反面、副作用(副反応)が出てくる可能性もあります。

 

局所症状としては、注射した部位が、赤くなったり、熱をもったり、腫れたり、痛みを感じるなどです。このほかにも、全身症状では、熱が出たり、寒気を感じたり、頭が痛くなったり、嘔吐したり、下痢したり、体のだるさを感じるといった症状が起こる場合があります。
 
これらの症状は、通常2~3日で軽快しますが、まれに、アナフィラキシーショック、ギランバレー症候群、急性散在性脳脊髄炎といった重篤な副作用(副反応)が起こる場合があります。
 
 
<執筆者プロフィール>
當眞 陽子(とうま・ようこ)
看護師。看護師歴は11年以上。看護師業務を行いながら、2人の子育てにも奮闘中。「皆さんの疑問に思うことを少しでも解消できるような記事を執筆できればいいなと思っています」
 
<監修者プロフィール>
株式会社とらうべ:医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など、専門家による、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

 
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